推敲!
記述問題にせよ、作文問題にせよ、解答を書き上げたあとの推敲作業を適切に行うことができれば、解答の安定感をグッと増すことができます。
そもそも推敲とは何かというと、「文章をよくするために、何度も練り直すこと」です。唐代の中国の故事成語であり、ある人物が詩を作っている時に、「推」という字と「敲」という字、どっちを使おっかな~~と悩みに悩んだよ、というお話から出来た言葉です。
推敲作業にはいくつかのコツがありますが、その基本は文章のルールを知っていることです。
①主語と述語を確認する。
まず主語と述語が判別できることが前提にはなりますが、主語と述語だけを抜き出したときにおかしくなる文章は修正が必要です。
例「私の今年度の夏期講習における目標は、朝早くから、定期テストで最低でも80点をキープするために、気合を入れて勉強しなければならない。」
問題だらけのこの例文ですが、まずは主語と述語だけを抜き出してみます。
主語「目標は」
述語「したい。」
繋げると、「目標は、したい。」 既におかしいのですが、まだ少しわかりづらいので、主部と述部を抜き出します。
主部「私の今年度の夏期講習における目標は」
述部「気合を入れて勉強しなければならない。」
これを繋げて読んでみると、誤った日本語であることが一目瞭然となりますね。
主部に合わせて述部を「気合を入れて勉強することだ。」にするか、述部に合わせて主語を「私は今年度の夏期講習において」とすれば、主語と述語の関係が正しくなります。
②修飾語と修飾される語をなるべく近づける。
例「私の今年度の夏期講習における目標は、朝早くから、定期テストで最低でも80点をキープするために、気合を入れて勉強することだ。」
頭に思いついたまま書き連ねていくと、妙に読みづらい文章になるのは大抵これが原因です。
「朝早くから」という情報が、「勉強する」と距離的に離れすぎているために、文章の要旨が分かりにくくなっています。
ひどい時には、直後にある文節と繋げて読まれてしまい、「朝早くから定期テストがあるの?」と思われる可能性すらあります。
「朝早くから勉強する」 という風に、なるべく近づけるようにすれば自然と防ぐことが出来ます。
ついでに、「私の」と「目標は」も近づけた方が読みやすくなります。
例「今年度の夏期講習における私の目標は、定期テストで最低でも80点をキープするために、気合を入れて朝早くから勉強することだ。」
③長い文を避ける → 二つに分ける
↑先ほどの段階で、例文の文章としての破たんは解消されました。
先ほどのようなミスを防ぎ、なおかつ読みやすい文章にしていくためには、一文が長くなりすぎないようにすることが大切です。
この例文くらいの長さならばまだ大丈夫ですが、もっと長くなってしまったときには、どこかで文章を区切るしかありません。その際、何も考えずに文章を分けると、また主語と述語の関係がおかしくなってしまうことがあるので、言葉を変えたり足したりして調整する必要はあります。
むしろ今回の例文くらいの長さだと、無理に分けようとしても変になってしまうので、別の方法を考えましょう。
④長い文を避ける → 要らない部分を削る
長文を避けるもう一つの手段は、そもそも要らない部分を削ること。
ただの作文ならある程度自由ですが、テストでの解答や小論文においては、不要な部分は極力削るのが鉄則です。大事な部分まで削ってしまってはいけませんが、無くてもいい文節があるならば、本当にその文節が必要なのかどうかをよく考えましょう。それこそ推敲です。
今回の場合、「80点」という目標点まで具体的に示す必要があるかどうかから考えましょう。
例「今年度の夏期講習における私の目標は、毎日朝早くから勉強することだ。」
⑤そもそも話の中身はおかしくないか?
言っている内容が根本的におかしければ、どれだけ文章を直したとしても意味がありません。
文章そのものを書き直すハメになるので、文章を書き始める前の段階でしっかり精査しておきましょう。
……気づきましたか?
「朝早くから勉強する」のは、「夏期講習の目標」としてはおかしいですよね?
どちらかといえば、それは「夏休みの目標」でしょう。生活習慣の話ですからね。
例「今年の夏休みにおける私の目標は、毎日朝早くから勉強することだ。」
ということで完成です。猛烈に短くなりました。
スッキリしましたよね。
「テストの時にこんなにじっくりと推敲してられないよ!」という意見もあるかと思いますが、この練習を日ごろからしていると、だんだんと初めから正しい文章が書けるようになるものなのです。
文章が書けない人はいませんが、正しい内容の文章をしっかり書ける人は多くはいません。
正しい内容の文章を書ける人のなかでも、頭にスッと入ってくる文章を書ける人はさらに貴重です。
一筆入魂、全ての表現に全力をかけましょう!
そもそも推敲とは何かというと、「文章をよくするために、何度も練り直すこと」です。唐代の中国の故事成語であり、ある人物が詩を作っている時に、「推」という字と「敲」という字、どっちを使おっかな~~と悩みに悩んだよ、というお話から出来た言葉です。
推敲作業にはいくつかのコツがありますが、その基本は文章のルールを知っていることです。
①主語と述語を確認する。
まず主語と述語が判別できることが前提にはなりますが、主語と述語だけを抜き出したときにおかしくなる文章は修正が必要です。
例「私の今年度の夏期講習における目標は、朝早くから、定期テストで最低でも80点をキープするために、気合を入れて勉強しなければならない。」
問題だらけのこの例文ですが、まずは主語と述語だけを抜き出してみます。
主語「目標は」
述語「したい。」
繋げると、「目標は、したい。」 既におかしいのですが、まだ少しわかりづらいので、主部と述部を抜き出します。
主部「私の今年度の夏期講習における目標は」
述部「気合を入れて勉強しなければならない。」
これを繋げて読んでみると、誤った日本語であることが一目瞭然となりますね。
主部に合わせて述部を「気合を入れて勉強することだ。」にするか、述部に合わせて主語を「私は今年度の夏期講習において」とすれば、主語と述語の関係が正しくなります。
②修飾語と修飾される語をなるべく近づける。
例「私の今年度の夏期講習における目標は、朝早くから、定期テストで最低でも80点をキープするために、気合を入れて勉強することだ。」
頭に思いついたまま書き連ねていくと、妙に読みづらい文章になるのは大抵これが原因です。
「朝早くから」という情報が、「勉強する」と距離的に離れすぎているために、文章の要旨が分かりにくくなっています。
ひどい時には、直後にある文節と繋げて読まれてしまい、「朝早くから定期テストがあるの?」と思われる可能性すらあります。
「朝早くから勉強する」 という風に、なるべく近づけるようにすれば自然と防ぐことが出来ます。
ついでに、「私の」と「目標は」も近づけた方が読みやすくなります。
例「今年度の夏期講習における私の目標は、定期テストで最低でも80点をキープするために、気合を入れて朝早くから勉強することだ。」
③長い文を避ける → 二つに分ける
↑先ほどの段階で、例文の文章としての破たんは解消されました。
先ほどのようなミスを防ぎ、なおかつ読みやすい文章にしていくためには、一文が長くなりすぎないようにすることが大切です。
この例文くらいの長さならばまだ大丈夫ですが、もっと長くなってしまったときには、どこかで文章を区切るしかありません。その際、何も考えずに文章を分けると、また主語と述語の関係がおかしくなってしまうことがあるので、言葉を変えたり足したりして調整する必要はあります。
むしろ今回の例文くらいの長さだと、無理に分けようとしても変になってしまうので、別の方法を考えましょう。
④長い文を避ける → 要らない部分を削る
長文を避けるもう一つの手段は、そもそも要らない部分を削ること。
ただの作文ならある程度自由ですが、テストでの解答や小論文においては、不要な部分は極力削るのが鉄則です。大事な部分まで削ってしまってはいけませんが、無くてもいい文節があるならば、本当にその文節が必要なのかどうかをよく考えましょう。それこそ推敲です。
今回の場合、「80点」という目標点まで具体的に示す必要があるかどうかから考えましょう。
例「今年度の夏期講習における私の目標は、毎日朝早くから勉強することだ。」
⑤そもそも話の中身はおかしくないか?
言っている内容が根本的におかしければ、どれだけ文章を直したとしても意味がありません。
文章そのものを書き直すハメになるので、文章を書き始める前の段階でしっかり精査しておきましょう。
……気づきましたか?
「朝早くから勉強する」のは、「夏期講習の目標」としてはおかしいですよね?
どちらかといえば、それは「夏休みの目標」でしょう。生活習慣の話ですからね。
例「今年の夏休みにおける私の目標は、毎日朝早くから勉強することだ。」
ということで完成です。猛烈に短くなりました。
スッキリしましたよね。
「テストの時にこんなにじっくりと推敲してられないよ!」という意見もあるかと思いますが、この練習を日ごろからしていると、だんだんと初めから正しい文章が書けるようになるものなのです。
文章が書けない人はいませんが、正しい内容の文章をしっかり書ける人は多くはいません。
正しい内容の文章を書ける人のなかでも、頭にスッと入ってくる文章を書ける人はさらに貴重です。
一筆入魂、全ての表現に全力をかけましょう!
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